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『Soundgirl -音響少女-』 発売記念イベントに参加してみた

金曜の夜にアキバで買物していて、虎に立ち寄ったら、なにやらイベント開催中の看板が立っていた。そういや、昼休みにAV Watchで見たなぁ、と思い出し、せっかくだからちょっと覗いてみるか、と6Fの「Soundgirl -音響少女-」 発売記念イベント会場に足を運ぶ。虎のイベントスペースに入るのは初めてだ。

20090622-01.jpg
同人誌に挟み込まれていたイベント案内チラシ



<会場風景>
会場入口付近には各社の展示機とカタログが置かれていた。パーティションで仕切られた奥のスペースには、折りたたみ椅子に座っている人が居る。なるほどこれが試聴イベントか。30席くらいのキャパだが空席があるので予約してなくても参加できるとのことだったので早速参加。部屋の四隅に4種類のシステムが設置されており、順ぐりに聴いていくという進行らしい。4種類のシステムは「KENWOOD K series」「SONY System501」「tangent HiFi200+Clarity4」「LUXMAN NeoClassico」。詳しい構成などは末尾の関連リンク先を参照のこと。

音響的には反響しやすい真四角の箱部屋で、天井や壁に吸音材も無いからあまりいい環境とは言えないのだろうが、システムの背後に調音パネルを置くなどのセッティングはされていた。

以下、つらつらと感想を書いてみるが、俺はヘッドホンは30機種ほど持っているがSPシステムは所有しておらず、たまに店頭で鳴っているのを聴く程度のド素人だということを断っておく。また座席位置はKENWOODとLUXMANは最後列、SONYとtangentは最前列だったので、あまり比較には適さない位置だった。こんなことになったのは、対面のシステムに移るときにその場で椅子を持って回れ右させられるから。ずっと最後列でもいいので、同じ位置で聴ければ比較しやすかったんだがなぁ。



<進行と選曲>
進行は著者の岩井喬が司会を務め、各システムの特徴を紹介してから1システムにつき4曲(だったかな?)をかける。比較用として1曲目には『Pure~AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS』からsuaraの歌う「POWDER SNOW」をかけていた。2曲目は『けいおん』縛りでけいおん関連の様々な曲を。3曲目、4曲目はその他もろもろ。

比較という意味ではアニソンぽくないPureの「POWDER SNOW」を共通曲にするのはどうなのか。もう一曲にぎやかな曲でも比較して欲しかったな。それから、試聴の前に音の傾向まで説明するのは止めてほしかった。これから実際の音を聴こうというのに、直前に先入観を持たされるのはかんべんしてほしい。



<各システムの印象>

◆KENWOOD K series
実はKENWOODの試聴の終わり頃に入ったので1曲しか聴けなかった。不自然さの無いけっこう良い音…だったような。

◆SONY System501
この中では唯一SACDも聴ける機種。アンプはSONYお得意のデジタルアンプS-MASTAR搭載らしい。スピーカー(以下SPと略)は背面がラウンド形状で共鳴を避ける構造。

1曲目の「POWDER SNOW」は、このシステムのみSACD層をかけていたが、のっけから不自然な音にのけぞる。suaraの声は篭ってしまい音像がぼけぼけ。このSACDは持っているので色々なヘッドホン(以下HPと略)で聴いたが、こんな印象を受けるのは俺がHP耳になってるから? 大ボリュームで再生しているせいもあるのか、チェロの低音では何度も箱鳴きしてしまい、SPが悲鳴を上げていた。ラウンド形状の効果無いの!?

もう1曲SACDでは川井憲次の『K-pleasure - Best Of Movies』から『逮捕しちゃうぞ the MOVIE』の「STAND UP」。このSACDも持っているが、SPから出てきたシンセの音はすっかり角が取れてしまっていてAMラジオ風味にがっくり。低音も締りがない。
SACD再生の後、岩井の解説があり、「SACDなので、音のより細部まで聴き取れて…」というトークに愕然。この時点で俺の耳はもうSP聴けない仕様になってるのかと思ってしまった。

音には関係ないが、共通盤の『Pure』をトレイから取り出した後、無造作にレーベル面を下にしてプレーヤーの天板にべたっと直置きしていたのにびっくり。共通で使うからケースに仕舞うのが面倒なのかもしれないけど、CDを一時置きするアクセくらい使おうよ。

◆tangent HiFi200+Clarity4
今回唯一の海外モデル(デンマーク製)。通常、欧州のモデルは230V駆動だが、日本向けに100V仕様に変更して輸入されることが多い。しかし、電圧の変更は音の変化を伴うため、このモデルはあえて230V仕様のままとし、ステップアップトランスを付属している、という説明が輸入代理店の「ポーカロ・ライン」の人からあった。真っ赤なSPボディは確かに日本製にはないテイストを感じる。

音はSONYとうってかわってクリアでくっきりとした輪郭。それでいて適度な密度と艶も感じられる。小型SPなりの音ではあるが、「POWDER SNOW」はsuaraのボーカルが濁ることも無いし、チェロの低音もしっかり出ている。これはかなり好みの音だと思った。

『サイレントメビウス ベストヴォーカルコレクション1500』から、(シカゴの)ジェイソン・シェフと奥土居美可が歌う「’Till the End of Time」はボーカルのハーモニーと音場の広がりがかなり良かった。でも聴き比べじゃないので、マスタリングが元々良いのかこのシステムが良いのか、その按配は判らない。

アコリバ社長が登場
このシステムの試聴の途中で、今回各種アクセサリーを提供しているアコースティックリバイブの石黒謙社長が登場。うはっ、よもやとらのあなでアコリバの社長を見ることになるとは。温和な笑顔でオーディオアクサリの重要性を語っていたが、例のCDデータ捏造疑惑事件で自社の掲示板に数々の暴言を吐いていたのと同じ人物とは…。いやはや。

◆LUXMAN NeoClassico
最後は国産の老舗メーカーLUXMANの真空管システム。LUXMANってSP込みでこんなシステム出してたのね。最後列になったので比較はしにくいが、ぼやけ気味で分離の良くない音。しかし、SONYほどの不自然さは無い。

「POWDER SNOW」はsuaraのボーカルが篭って聴こえる。チェロの低音はこれまでで最も出ていないが、その分SPが無理をしていない印象があるのでやわらかい音が好きならこれもアリかも。

『けいおん』OPはもともと録音があまり良くないこともあるが、分離が悪くてダンゴ状態。唯以外の声がほとんど聴き取れない。メロキュアの「So far, so near」は岡崎律子の声質的にやはり篭った感じが気になる。



<総合的な感想>
よく言われることではあるが、俺のように普段HPでばかり聴いている人は、このクラスのSPには不満を持つことが多いのかもしれない。特に分解能や細部描写をSPに求めると、満足するのは大変そうだということがよく判った。一方、SPの利点と言われる定位や音場表現の良さは、それほど感じなかった。店頭で聴いたB&Wは定位、音場も含めて「いいなー」と思ったことがあるんだけど。SPのサイズがどれもブックシェルフクラスだったこと、試聴ソース、試聴環境、試聴位置の問題、などが一因になっていたのかもしれない。

聴いた中ではダントツに良かったのはtangent。これなら買ってもいいと思った。今回のシステムを一式買うと約30万だが、音の大部分はSPで決まるので、SPだけなら10万以下。思ったより安い。手持ちのDENONかNuForceに繋いでもイケそうだ。しかし、問題はやはり「こんな大音量で鳴らせる環境には住んでないよ」というところにあるわけで、欲を言えば小音量時の音も聴きたかった。んー、それだと後列は聴こえなくなってしまうか。


イロイロと書いたが、こういう試聴イベントを実現させたことは高く評価したい。オーディオに関してはどんなに大量のレビューを読んでも、実際の音を聴く経験には全く敵わないからだ。そういう意味でも貴重な経験を(しかも無料で)させてくれた著者と関係者には感謝したい。



<同人誌の内容について>
(前のエントリからの)長い前フリだったが、上記のイベントに参加した後、今日聴いたシステムに興味もあったので同人誌を買うことにした、というわけだ。

基本構成は、メーカーの説明、システムの説明、非アニソンでのレビュー、アニソンでのレビュー。これにコラムとイラストが加わる。『萌えるヘッドホン読本』でも思ったが、企画として非アニソンでのレビューを入れる意味が判らない。

音のレビューは、各機種でサンプル曲を統一していないため、比較が非常にしにくいのも『萌える~』と同様。また、同じシステムのレビューの中で正反対の評価用語が使われている場面も多く、曲の特徴を読まされているのかシステムの特徴を読まされているのか判らなくなってくる。結果として、「そのシステムがどんな音を出す(と著者が感じている)のか」さっぱり頭に残らない。それを助長しているのは、古いオーディオ雑誌が多用していたようなレビュー単語を羅列して詰め込む語り口にあるように思う。例えば「スムーズ」ではなく「スムース」という古い呼び方(誤発音でもある)を多用しているのもその一例だ。

各システムのレビューについては、試聴イベントで驚いたように、同人誌でも俺が実際に聴いた印象とは全く異なる言葉が書かれていた。例えば「SONY System501」について、「クリアでリアルな質感描写」「スカっと爽快にクリアな音場が広がる」、「tangent HiFi200+Clarity4」について「ボーカルもマイルドで温もりある質感で、ウォームなサウンドである」など。

音の感想が言葉になると、人によって全く異なる印象を受けているように感じることがよくあるが、俺と著者の場合はその差があまりに大きいということなのだろう。これは『萌える~』を読んだときにも思ったことで、DT990について「滑らかさや穏やかさが優先するようなサウンドだ」と書いてあるのを読んだときの衝撃は忘れられない(頭の中でMMRの例のAAが展開されたかんじ)。これはどちらが間違っているというのではなく、個人の感覚と表現の違いなのだろう。ただ、著者のレビューは俺にとっては全く役に立たないということが今回確定的になってしまい、ちょっと悲しい。

イラストは(それが目的で買ったわけではないので)特に言うべきことは無いのだが、よしづきくみちのKENWOOD Prodinoコスプレ娘は良かった。商業誌ではまず描かないであろうポップなデザインと表情がgood。Prodino、この値段なら買ってもいいかな、とぐらっときた。



<関連リンク>
AV Watch 萌えとオーディオの融合、「Soundgirl -音響少女-」 発売記念イベント
Phile-web 「Soundgirl-音響少女-」発売記念試聴イベントで味わう「萌え×ピュアオーディオ」
とらのあな 2009年6月13日、「萌え」と「オーディオ」の新しい融合が実現。システムオーディオをテーマにしたビジュアルブックが登場。
融雪カンテラ 『Soundgirl-音響少女-』

今回のイベントがもたらした意味、良い点、悪い点を端的に整理している方。なるほど参考になる。
FREAK LiKE .net - BLOG - 同人誌「Soundgirl -音響少女-」連動"視聴イベント"の感想とか

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Nギザギザの波形にハァハァしてる変態さん

 はじめまして。自分もヘッドホンメインの人間で、岩井氏の解説には悩まされてきたクチです。

 氏の解説には「次の単語を用いて××字以内で説明しなさい。」といったテスト問題の解答のような窮屈さがあります。
商業誌ならともかく、同人でそんな紙幅に縛られたスタイルで書くとか、いちいちメーカーの許可をとって本を出すといった姿勢には、
かねがね疑問をいだいてきました。その上何度読み直しても、その機種の音の特徴はイメージできないし、
個々のCDについて書かれた部分でも曲のどの部分について言っているのかさっぱり分からないのですから。
メーカーの経歴なんかどうでもいいから、その機種がどんな音楽に向いているのか何には向かないのか、グラフなんかではなく、
それこそが文章で表現されるべきでしょう。この点ではブログなどに無料でレビューをあげてくださる皆さんの方がはるかに優秀です。
岩井氏は企画者に徹するか、すくなくとも肩の力を抜いて文章を書いた方がいいと思います。

 会場の各セットに関する印象もadmiralさんとそんなには違わないのではないかと思います。ケンウッドのセットには突出した良さはないですけど
包み込まれるような心地よさがありました。SONYのセットは本当にいいとこ無しでしたね。Tangentのセットは歌も弦もそこそこに良く、
バランスのとれたものに感じましたが、音場は真ん中に寄っていて分離も明確ではありませんでした。Luxmanは音場はあの中では最も広く
ボーカルの位置が高い特徴的なものでした。他方、高音部が粗く、ドラムスの連打には十分追随しきれないように感じました。

 最終日にはSCD-X501+SQ-N100+Clarity 4の組み合わせでSACDの「太陽と月」(Suara)を聴く機会がありましたが、
これは上記のような弱点が克服されて、定位感とか横への音場の広がりが綺麗に出ていたと思います。
またR-K1000-Nの代わりにProdinoで「雨が降る」(坂本真綾)を聴かせてもらいましたが価格の割にはボーカルの息づかいが感じられてよかったです。

 試聴盤として用いられた「けいおん」のCDの音の酷さには閉口させられましたが、音に興味のある人なら持っている可能性が高い「Pure」
の中から共通曲を選んだのは悪くないと思います。自分でシステムをチェックするなら「Powder Snow」ではなく「星座」にしますが…
今回のシステムではベースの音がまるで鳴らなさそうです。

 そろそろヘッドホンも着用し続けるのが厳しい季節になり、まともなスピーカーが欲しいなと思ってただけに、
このようなイベントは渡りに船でした。残念ながら欲しい機種というのはありませんでしたが、まさに貴重な体験はさせてもらいました。
今後もこのようなイベントは続けて欲しいですね。本はたぶん買いますから。

Re: Nギザギザの波形にハァハァしてる変態さん

はじめまして。

岩井氏は本業がライター(Phile-Webでもおなじみ)ですから、同人誌といえども立場上色々制約があるんだろうな、とは思いますね。機種の選択とか、悪いことは書けないとか、メーカーに許可を取らなきゃいけないとか。逆に、業界につてがあるからこそ、こういうイベントも実現できるんでしょう。ただ、レビューの文章については、もう少し工夫の余地はあるように思いますね。共通曲を固定して「この機種はどう鳴らすか」を掘り下げるとか、「この機種で聴くこの曲がイイ」と得意分野を取り上げるとか、曲と機種をクロスレビュー表にするとか。

私も色々注文つけていますが、こういう企画自体は素晴らしいことだと思うので、岩井氏には今後もがんばってほしいです。

>Tangentのセットは歌も弦もそこそこに良く、バランスのとれたものに感じましたが、音場は真ん中に寄っていて分離も明確ではありませんでした。
確かに音場は狭かったですね。SPがかなり内向きにセッティングされていたのでそのせいかとも思ったんですが、SCD-X501+SQ-N100の組み合わせでは改善されたんですね。なるほど。

>今後もこのようなイベントは続けて欲しいですね。
確かに。今回はコンポということででしたが、アニオタに人気のKEFとかB&Wの手ごろなCM1とかちょっと背伸びしてELACとか、その辺りSPでも試聴してみたいな、と思ったりしました。

No title

はじめまして。私はファイター隊長と申します。私もオーディオはヘッドホンから入った口ですw

ほとんどのシステムで解像度が明らかに低すぎるという現象が起こっていたようですが、

おそらくライブな試聴環境で大音量過ぎたのではないでしょうか?

ライブな部屋で音量が大きすぎると解像度が大幅に下がる、音がにごる、耳が痛いなどの弊害がでますので・・・

もう少しその辺考えていただければよかったですよね・・・

定位や音場表現の良さを出すには並大抵のセッティングでは難しいので、やはり自分のシステムを持たなければ難しいでしょうね・・・

それこそミリ単位でセッティングなさってる方もいらっしゃいますしw

しかしながら、admiralさんもおっしゃるとおり今はこのイベントが開催されたことを喜ぶと致しましょう( ´∀`)


追伸:よろしければ相互リンクお願いします><

Re: No title

はじめまして。

> おそらくライブな試聴環境で大音量過ぎたのではないでしょうか?
確かにそれはあると思います。最前列で聴いていたときは、足元からビリビリと振動が伝わるほどでした。電脳御殿さんの感想でも「音の反射がのっぴきならないことになっててびっくりした」と書かれていましたね。ただ、最後列まで音を届けるにはあれくらいの音量は必要だったのかも…と考えると難しいところです。

あと、SONY、LUXMANが篭った感じに聴こえたのは、私が普段ヘッドホンやイヤホンでばかり聴いているせいもあるかと。特にbeyerdynamicの各機種やEdition9、ER-4Sなどを愛用しているので篭った音に過敏な耳になっているのかもしれません。

そちらのブログへのリンク、貼ってみました。私と同じテンプレ使っている人を初めて見ました(笑

No title

こちらもリンクさせていただきました。

これからもよろしくお願いしますね( ´∀`)
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